キャロル・オージャ教授はハーバード大学音楽学部教授。21世紀のアメリカ音楽史研究のリーダー的な存在である。アメリカ音楽のトランス・ナショナルでクロスオーバーな独自性を,インタビューや自筆譜の分析など,夥しい量の緻密な実証研究で描いてきた。緻密な資料研究に基づくその独自の視点は1920年代のニューヨークの音楽シーンを描いた大著「Making Music Modern」に結実し,近著「Bernstein meets Broadway」などのミュージカル研究でもその視点は,ジャンルをも超えて人文学各方面に影響を与えている。