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教員情報(KINOSHITA Takashi)
氏名・職名 |
木下 孝司(きのした たかし,KINOSHITA Takashi)教授 |
メールアドレス |
kino [at] kobe-u.ac.jp |
取得学位 |
博士 (教育学) (京都大学) |
研究分野 |
発達心理学 |
[学部] 所属 |
人間形成学科 子ども発達論コース, 学校教育論コース |
研究テーマ |
乳幼児や障害をもつ子どもたちが,発達の主体となり,相互にコミュニケーションを通して理解し合うプロセスについて研究しています。
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[大学院] 所属 |
[博士課程前期課程] 人間発達専攻 学び系講座
[博士課程#091;博士課程後期課程] 人間発達専攻 学び系講座
[(旧)博#091;博士課程士課程前期課程] 教育・学習専攻 子ども発達論コース
[(#091;(旧)博士課程後期課程] 教育・学習専攻 子ども発達論分野 |
研究テーマ |
乳幼児期における自己と「心の理解」の発達を中心に,教示行為の発達と心の理論・実行機能との関連や,障害をもつ乳幼児の自己発達について研究しています。
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研究者情報 |
神戸大学研究者紹介(KUID) |
教員サイト |
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研究室紹介 |
実践現場で,「子どもの不思議」から「子どもの謎」に迫る
私たちの研究室では,乳幼児や障害をもつ子どもの発達やその支援について,いくつかの研究をしています。その研究テーマの一つが「心の理論」です。これは,お互いにわかりあうことがどのように発達していくのかというテーマです。また,様々な原因でこうした相互理解がうまくできない子どもたちは,どのような「生きにくさ」を感じているのか,それに対してどのような支援が必要なのかも,現場の先生とも議論しています。子どもと関わっていると面白いことがいっぱいです。おとなのもつ「当たり前」が,子どもにはそうでないことがたくさんあります。この「子どもの謎」を深く見つめていくことを,研究室では保育現場や障害児療育現場で進めています。学部生から博士後期課程の院生までが一緒の現場で学んだり,素敵な実践をされている先生とも交流する機会をつくって,子どもの発達を大切にする輪を広げていきたいと考えています。子どもの未来のために頑張りたい皆さんと学べることを期待しています。
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研究最前線 |
乳幼児期の発達を通して,私たちが通じあうことの意味を問い直す
乳幼児の「心の理論」と自己の発達:子どもがどのように,心の状態を理解するようになるのか,あるいは過去,現在,未来の自分を連続したものとしてとらえるようになるプロセスについて,研究しています。発達心理学のみならず,哲学や人工知能研究において,「心の理論」と呼ばれる研究領域がホットなものとなっていますが,それらの研究を批判的に検討して,コミュニケーション過程における自他相互理解を,観察や実験を重ねて明らかにしています。
教えあう関係の成立過程:人間は他の霊長類と多くの共通点をもっている一方で,いくつかの重要な違いもあります。その一つが,自分の知識や技能を積極的に他者に教えることです。人類がこれほど飛躍的に文明を発展させたのも,相互に教えることがあったからだと言えます。相互に教えあうことがいつから可能になるのか,幼児を対象に研究しています。簡単な情報を教えることは2,3歳から見られますが,相手の理解状態を見計らいながら教えることは4歳頃から可能になることが明らかになってきています。さらに6歳以降では,相手の成長を願った教え方もできる可能性が広がっていることがわかってきました。
障害をもつ子どもの発達と保育・教育の相互関係:障害をもつ子どもが,自らを変えていく発達のプロセスにおいて,生活の主人公になるための条件,遊びに没頭できるための条件などについて,現場の先生方と実践場面の観察や実践記録の協議を踏まえて検討してきています。そこでは,できないことができるようになるという点だけではなく,もてる能力の適用範囲が広がり,それが他者との共同を導いていくことになる発達の方向性も吟味する必要性を考えています。
以上の研究を踏まえて,エッセイ風の読み物をまとめてみました。よろしければお読み下さい。→木下孝司『子どもの発達に共感するとき─保育・障害児教育に学ぶ』全障研出版部
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