本ウェブサイトは2022年3月末をもって閉鎖いたしました。このページに掲載している内容は閉鎖時点のものです(2022年3月)。
教員情報(TANI Fuyuhiko)
氏名・職名 |
谷 冬彦(たに ふゆひこ,TANI Fuyuhiko)准教授 |
メールアドレス |
ftani [at] kobe-u.ac.jp |
取得学位 |
博士 (文学) (新潟大学) |
研究分野 |
人格心理学 |
[学部] 所属 |
人間形成学科 心理発達論コース |
研究テーマ |
青年期におけるアイデンティティ形成や自己形成の研究を中心として,人格 (パーソナリティ) の生涯発達に関して広い視野で研究をしています。
|
[大学院] 所属 |
[博士課程前期課程] 人間発達専攻 こころ系講座
[博士課程後期課程] 人間発達専攻 こころ系講座
[(旧)博士課程前期課程] 心身発達専攻 心理発達基礎論コース
[(旧)博士課程後期課程] 心身発達専攻 心理発達論分野 |
研究テーマ |
青年期におけるアイデンティティ(自我同一性)の研究を中心として,広くパーソナリティ(人格)や自己に関する実証的研究をしています。
|
研究者情報 |
神戸大学研究者紹介(KUID) |
教員サイト |
教員のウェブサイト |
研究室紹介 |
ゼミ生同士が仲良く協力しながら心理学の高度な実証的研究を行う
私のゼミでは,主に人格,自己,青年期発達などに関する心理学の実証的研究を行っています。初めてゼミに所属する3年生では,一つのテーマで共同研究を行い,4年生になってからは,各々が個別の研究テーマを持って,卒業論文に取り組みます。3年生も4年生も,私から指導を受けるだけでなく,大学院生の先輩たちにも指導してもらいながら,共同研究や卒業論文を完成させます。ゼミでは,研究や勉強をするだけではなく,新入生歓迎コンパや忘年会など,各種のイベントもあり,ゼミ生同士の親交を深める機会が多くあります。私のゼミでは,大学院生などの上級生が下級生を指導するなど,ゼミ生同士が協力しながら,研究に取り組んでいます。また,研究だけではなく,ゼミの各種イベントなども,ゼミ生みんなが仲良く協力してやっています。なお,私のゼミからは,これまでに4名の博士号を取得した大学教員が巣立っており,学問レベルが高いゼミです。
|
研究最前線 |
青年のアイデンティティから日本文化におけるパーソナリティ形成まで
私は,青年期における「アイデンティティ(自我同一性)」の研究を中心に,広く「パーソナリティ(人格)」や自己に関する実証的研究をしています。特に,アイデンティティ研究においては,アイデンティティの感覚の程度を多面的に測定する多次元自我同一性尺度(Multidimensional Ego Identity Scale:MEIS)を開発しました。これは,現在の日本のアイデンティティ研究において最も多く使用されている尺度で,今や研究に欠かせないものとなっています。私の著書『自我同一性の人格発達心理学』(2008年,ナカニシヤ出版)は,このMEISを用いて行った最先端の研究をまとめたものです。
アイデンティティ研究以外には,精神分析的人格理論に基づいた実証的研究や精神病理的傾向に関する実証的研究も行っています。具体的には,自己愛,基本的信頼感,「甘え」のような精神分析的人格理論に基づいた実証的研究,また,対人恐怖・対人不安,絶望感,抑うつなどのような精神病理的傾向に関する実証的研究などです。
「甘え」や対人恐怖については,日本の文化と深く関連していることが従来から指摘されてきたわけですが,特に「甘え」についてはまだ実証的に明らかにされているとは言い難く,さらなる研究が必要だと考えています。こうした問題については,私も日本文化におけるパーソナリティ形成という観点から関心を持ってきました。それは,日本人におけるアイデンティティ形成とも密接に関わるからです。これまでに,「甘え」とアイデンティティ形成,日本的なアイデンティティ形成と対人恐怖,日本的な自己愛の在り方とアイデンティティ形成といったテーマに取り組んできましたが,今後,さらに追究してゆきたいと考えています。
|
|
|