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表現創造論コースの魅力

未来を担うクリエイター,ファシリテーターを目指そう!

私たち人間は,遥か古の時代より,思考や感情を表現しようとする欲求に駆られて,さまざまな文化を生み出し,この地球に生き存えてきました。なかでも音楽,造形,舞踊といった創造的表現は,本来,人間の生存本能に基づく必然的な文化的・芸術的行為であり,人間固有の発達や人格の形成に欠くことのできない重要な営みとして人びとの暮らしの中に根付き,永々と受け継がれてきています。表現創造論コースでは,このような人間存在の根幹に関わる創造的表現の可能性を,音楽や美術に基軸を置いた実践的研究を通じて多面的に追求し,私たち人間の存在の意味や文明の未来を,自分自身に,そして社会に問いかけていきます。さらに,それらの枠組みでは捉えきれない多様な表現領域をも巻き込んだ「時間と空間における総合的な表現の創造」にも挑戦し,各人固有のエネルギーと個性を存分に生かした協同一致の表現世界の創造を目指します。この試みはコース必修科目である一連の「表現創造演習」において総合的なパフォーマンスとして結実させますが,同時にアート・マネジメントの実践の機会としても活用し,企画立案からパフォーマンスまでのプロセスをトータルに学びます。一方,マルチメディアやニューテクノロジーによる先端的融合表現の領域をも視野に入れながら,次代を担う複合的で新しいタイプのクリエイター,ファシリテーターの養成を目指しています。つまり,当コースで育まれるのは,美や自然の尊厳に対する鋭敏な感覚と洞察力に富んだ問題意識並びに,バランスに富んだ統治能力と現場感覚なのです。そして,このような美意識や能力を具えた人間力豊かな人材こそが,アートを新たな調和の世界へと導き,未来を切り開くものと確信しています。