「知らない世界」を「知りたい世界」にできる場所
真柄 あゆみ さん(表現文化論コース4年生)
人間表現学科というと,作品を制作したりパフォーマンスを行うところという印象があるかもしれません。しかし,表現文化論コースは,文献調査をしたりレポートをまとめたりといったことが主な内容です。私も最初の頃はコース専門科目に実技科目がないことに違和感を覚えました。個人的には美術作品の制作も続けていますが,授業ではオペラ,ファッション,統計など,これまで興味がないと思い込んでいた分野も学びます。そして今は,人間の表現活動そのものを,一歩引いた地点から,歴史,経済,政治などとの関係をふまえて考えることに,面白さを見出しつつあります。
考えてみれば,自分の向き/不向きがわかるほど,世の中を知っているわけではなかったのです。人間の表現にも,たくさんの「知らない世界」があることに気づきました。授業などで垣間見た未知の世界。それへの小さな窓を,こんどは自分自身で大きく拡げられるよう,充実した大学生活にしたいと思っています。
案内パンフレット『神戸大学発達科学部・神戸大学大学院人間発達環境学研究科2013』 より