プロフェッショナルを生かした学際的研究を目指す
原田 信子 さん(後期課程3年生)
行動発達論コースでは「人間行動」について自分の専門領域を追究するだけにとどまらず,他の分野の学問も学ぶことで新たな発想や手法を身につけることができます。私は理学療法士として医療現場で働いていましたが,現在は加齢に伴う認知機能の低下が高齢者の立位姿勢調整能に変化を与えるメカニズムについて研究を行っています。世界が超高齢社会に向かう中で,高齢者を取り巻く環境や行動はますます多様化しています。このため高齢者を対象とした研究では,自分の専門領域の知識や概念を体系的に整理することに加え,演習や研究発表など討論の場で,社会学や運動生理学など他の分野からの新しい理論や研究手法を知ることが非常に役立っています。大学院では国際学会の発表や欧米誌への投稿も積極的に指導していただいています。また,地域高齢者を対象としたフィールドワークも行っており,社会のニーズを認識し,そのニーズに応えることのできる研究へと発展させたいと考えています。
案内パンフレット『神戸大学発達科学部・神戸大学大学院人間発達環境学研究科2012』 より