開催について
- 題目
- ICTを活用したデジタル学習環境の現状と課題
- 講師
- 舟生 日出男(創価大学准教授)
- 会場
- 発達科学部 A423 (A棟4階)
- 日時
- 2012年6月14日(木)17:00〜
報告
本講演では,ICTと教育の歴史や,情報活用能力の捉え方,知識基盤社会ICTを活用したデジタル学習環境の現状と課題について解説された。例えば,(1)ICTと教育の歴史・現状:ICTに関する教育は,連合説による情報処理教育,認知説によるコンピュータ教育,状況説による情報教育へと代わってきたこと,(2)情報活用能力:情報活用能力とは,情報活用の実践力,情報の科学的な理解,情報社会に参画する態度から成る,情報をより善く活用できる力であり,この能力を関係論的能力観から捉え直す必要があること,(3)知識基盤社会:知識基盤社会の特性をふまえると,知識基盤社会における学習とは,暗記ではなく,協同による知識構築であること,等であった。
知識基盤社会において協同的に知識を再構築することは非常に重要であり,それを支援するツールとして,ICTの導入は有効性を発揮し得る。その点で本講演は,学習者の情報を適切に活用し,協同で知識を構築することにより,学習者の深い理解を促進できる授業デザインの手がかりとなった。また,学習支援にあたっては,まず教師自身が情報活用能力を持っていることが肝要であり,教師を目指す身としてICTの発展に精通していることの重要性を再認識した。(教育・学習専攻 M2 中新 沙紀子)