多様な視点から人間の「生」と「死」に向き合う
田中 美帆 さん(前期課程2年生)
妊娠・出産を経験した女性がどのような生と死に対する態度を持つのか,それが私の最大の興味です。命を生みだすライフイベントは人間の一生の中で最も「生」を強く意識する瞬間ですが,同時に母子どちらにとっても命を懸けた闘いでもあります。このような「生」と「死」どちらにも関わるような経験が女性の生と死に対する態度に与える影響について,妊娠中からの変遷に焦点を当て研究しています。
私の研究テーマは国内では研究がほとんど蓄積されていません。方法論が確立されておらず,先行研究も少ないといった研究を進めるうえでの難しさもありますが,前人未到の頂に登るような研究の日々は私をワクワクさせてくれます。また,この研究科には私と同じく先駆者の少ない分野を研究する学生が多く,彼らとの活発な議論を通じて気づかされる部分も多いのです。たくさんの人に支えられ,研究という大きな頂をこれからも登っていきたいと思っています。
案内パンフレット『神戸大学発達科学部・神戸大学大学院人間発達環境学研究科2014』 より