鶴甲いきいきまちづくりプロジェクトの一環として,60歳以上の方を対象にした連続講座「健康教室」を開催しました。開催日は11月15日,22日,29日日の3日間で,60代から80代までの延べ42名の方が参加されました。
今回は,昨年度制作した「鶴甲健幸わくわくエクササイズ」(通称:鶴甲体操)を使ったプログラムを行いました。講師には,当研究科と共同でプログラムを考案したNPO法人1億人元気運動協会の仲宗根涼子さんと草山美佐子さんのお二人をお招きしました。
鶴甲体操は日常生活のなかでの健康づくりを目的として鶴甲地区の3世代の住民を対象に考案されたホームフィットネスプログラムです。「はつらつコース(ジョギング形態)」「いきいきコース(ウォーキング形態)」「らくらくコース(チェアエクササイズ形態)」の3つの強度に分けられ,各コースとも,ストレッチ運動,有酸素運動,下肢・体幹強化運動の3つの運動を約5分間ずつ行うという内容で構成されています。厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」に基づいたプログラムであり,継続的な実施によって,運動効果が期待され,かつ家庭でもできる場所を選ばない運動であるといった特徴があります。
参加者は講師のアドバイスのもとで,運動の基本となる正しい椅子座位姿勢を学び,運動姿勢や筋肉の動きに気をつけながらエクササイズを行いました。このプログラムは無理のない流れとともに音楽に合わせて行うことで,楽しみながら運動できるような仕組みになっています。
また,今回の健康教室では運動が認知機能に与えるプラスの効果を実感していただくために,参加者の方には初日と最終日に簡単な認知機能テストを受けてもらいました。その結果,最終回では大半の方に認知機能の上昇傾向がみられました。
初回こそ参加者の皆さんはやや緊張した様子でしたが,回を重ねて顔見知りになるにつれてお互いの交流も増え,「楽しかった」という感想が聞かれるようになりました。
今回は3日間と短い期間で実施しましたが,さらに長期に渡って実施することで運動の効果を実感できるようなプログラムも検討中です。