新型コロナウイルス感染症の蔓延により,2020年春より一時中止していた「秋の園芸教室」を2回再開いたしました。人間発達環境学研究科の実習観察園で花や野菜を育てるこの企画は2014年の初回からご好評いただき,毎年,春秋に開催され,今回で13回目の開催となります。2年ぶりの開催とあって,55人のご応募をいただき,厳正なる抽選の下,30名の方に参加していただくことになりました。密を避けて,マスクを着用していただいた上で,各自の分担作業を行うことができました。
1回目(11月13日)は,快晴の秋空の下,25人が参加し,3つの工程を行いました。まず,園芸用土のバーミュキュライトを使って,花種子播種用のポリ鉢に,ビオラ,ペチュニア,パンジーなどの花の苗を移植しました。近江戸先生より,園芸は土作りと苗作りが大切であり,水と肥料は少なめにすることというアドバイスをいただきながら作業を行いました。次に,玉ネギ苗をマルチ2本の畝に定植しました。畝にビニールをかぶせるマルチには意味があり,寒さと雑草を防ぐためです。玉ネギの苗は15~20cm間隔で交互に植えていきました。最後に,5月に定植してあったサツマイモの収穫をしました。繁殖していた蔓を取り払い,丁寧にサツマイモを掘り起こしていったところ,大小各サイズのサツマイモを大量に収穫できました。最後に参加者にはサツマイモ,チューリップの球根,観察園の柑橘類の柚子や金柑,銀杏の実などをお土産に持ち帰っていただきました。
2回目(12月18日)は,鶴甲地区では明け方に雪がちらつくという寒さとなりましたが,昼からは晴れ間も見える園芸日和で27人が参加しました。この日は2工程の作業を行いました。1組2-3名からなる10組に分かれ,先月移植した花の苗を,鶴甲第2キャンパス正門の直方体の花壇に定植しました。まずは,土をよく耕して柔らかくし,花が咲く状況を想像しながら株間15-20cmくらいに配置を決めて,植えていきました。1~2月ごろには花が咲くとのことで,今後も参加者が楽しみに観察していただくことができます。2つ目の工程は,ソラマメ苗を定植するために,まず2本の畝にたい肥,鶏糞の有機質肥料を入れて備中鍬で耕した後,平鍬で表面を整えて土づくりをしました。その後,マルチをかぶせて,ソラマメの苗を15-20cm間隔で交互に植えていきました。春の園芸教室に参加いただいた際の収穫となります。お土産に銀杏や柚子をお持ち帰りいただきました。
初めて参加された方でも2回にわたる園芸教室でお顔を合わせることや,グループ作業で協力しあうことなどで,2回目の教室はより和気あいあいとした楽しい雰囲気となりました。「鶴甲いきいきプロジェクト」は,このようなイベントを通して地域住民同士のネットワークが作られることを目的としています。新型コロナウイルス感染症の蔓延状況を考慮しながら,今後とも地域のネットワークづくりをしてまいります。
2021年11月13日 | |
実習観察園 | サツマイモの収穫 |
2021年12月18日 | |
ソラマメ定植用の畝づくり | 正門前の花の定植 |