平成28年2月27日(土)に第20回アカデミックサロン「音でたどる山田耕筰~知られざるその人生~」を開催しました。
この音楽会は,神戸大学大学院人間発達環境学研究科人間発達専攻表現系の佐々木倫子教授と大学院声楽表現特論演習の学生さん達にご協力いただき,一昨年,昨年と開催し,大変好評をいただいている企画です。今年も9歳から84歳までの幅広い年代の66名の方が聴衆として参加されました。
第1部は「からたちの花」と初期の作品を,第2部は北原白秋とコラボレーションした作品を,第3部は「舞踊詩」と晩年の作品を中心に,ピアノの演奏を交えて全16曲が披露されました。曲の前には佐々木教授によってその曲にまつわるエピソードが紹介され,聴衆はその曲が表現しているものをイメージしながら聴くことができました。最後は日本人には馴染みの深い「赤とんぼ」を聴衆も一緒に合唱しました。その後も拍手は鳴りやまず,多くの方からアンコールの声があがり,急遽「この道」を合唱して幕を閉じることとなりました。
アンケートによる参加者からの感想の一部を抜粋します。「知らない曲がほとんどだったけれど,明るい曲や静かな曲や暗い曲,いろいろあっていろいろな世界を感じられました」(小学生),「演じる皆さんの姿が新鮮でした。山田耕筰を見つめ直したいです」(70代男性),「音でたどる山田耕筰というテーマをもとにしたコンサートだったので,歌のできた背景や歴史などが分かり深く聴くことができました」(60代男性),「昨年から参加して楽しみにしていました。今年は友達を誘ってきました」(80代女性),「幼少の頃にタイムスリップ,感激!でした」(80代女性),「小さな会場ですが迫力があってプロにはない若さに圧倒されました。時々の解説や説明が大変効果的で良かったです。表情豊かな演者を間近に感じられました」(70代女性)。参加されたほとんどの方が楽しかったという感想を持たれたようです。また,年配の方にとっては,特に懐かしさを感じることのできる時間を過ごすことができたようです。
学生さんたちの美しい歌声とピアノの演奏が作り出す山田耕筰の世界に引き込まれて,あっという間の1時間半でした。
「鶴甲いきいきまちづくりプロジェクト」による今年度のアカデミックサロンはこれで終了しますが,来年度も引き続きいろいろな企画を行っていく予定です。